「Dopamine」MV公開
ついにラストアルバムとなる「Heaven :x: Hell」がリリースとなったSum 41だが、同アルバムに収録されている「Dopamine」のMVが公開された。合わせて収録曲、各曲のビジュアライザーも公開されている。
楽しさを演じているだけ
これほどまでにリリースが待ち遠しく、かつリリースされて欲しくなかったアルバムも無いかもしれない。ついにSum 41のラストアルバム「Heaven :x: Hell」がリリースとなっ(てしまっ)た。「Heaven」と「Hell」の2枚組、20曲収録の大作となっている。Sum 41として出せるものを全て出しきったという感じだろうか。
楽曲としてはポップ・パンク寄りで、オーソドックスかつシンプルなものだ。しかしMVと合わせて観てみると感じるところもある。メロコア、パンク系バンドではよくある、皆で楽しく大騒ぎしている感じのMVなのだが、デリックは伏し目がちでニコりともしていない。まあこういった演出も別に珍しくは無い。「バンドマンとして馬鹿騒ぎしているけど、それは表向きだけで実は何も満たされていない」というのが90年代以降の音楽の根底にあった気がする(ジャンルにもよると思うが)。そんなどこか空虚かな雰囲気をラストに持ってくるあたりがSum 41というバンドの本質を表現しているような気もする。
とは言え、インタビュー等を読む限りでは決して後ろ向きな解散ではないようだ。むしろバンド以外の別のこともやってみたいとのこと。別にデリックがMVのようにうんざりして解散したわけでは無いので、そこは安心しよう。
管理人が初めてSum 41を聴いたのは「Does This Look Infected?」で、学生の時だった。あまりの楽曲のカッコよさに、友人と「すげー!すげー!!」と言い合っていた記憶がある。ベースはポップ・パンクではあるのだが、ギターのリフがメタルっぽくて、シンプルなメロコア、ポップ・パンクには少し飽き始めていた管理人にとっては、頭をぶん殴られるような衝撃だった。そのギターを担っていたデイヴ・バクシュが一時離脱してからは多少下火になった感はあったものの、それでも一線で活躍する人気バンドだったことは間違いない。
20年以上にわたってこのジャンルの先頭を突っ走ってきたのだから、ここで一旦離れることを誰も責められないだろう。これからは音楽なのか、はたまた全く別の事なのかはわからないが、またメンバーを目にする機会もあるかもしれない。自分が何様かはわからないが、好きなことを楽しくやってくたらと思う。とりあえずお疲れ様でした!
