「Hero of War」アコースティックバージョン
”Nowhere Acoustic Sessions”と称して数々の(スタジオ)ライブ映像を公開してきているRise Againstだが、今回は2008年リリースのアルバム「Appeal To Reason」から「Hero of War」のライブ映像が公開された。
▼Rise Against – Hero of War (Nowhere Acoustic Sessions)
▼Appeal To Reason – Spotify
声がアコースティックに良く合う
「Hero of War」は15年も前にリリースされた5thアルバム「Appeal To Reason」に収録されている曲である。Wiki情報ではあるが、これまでにリリースしたスタジオアルバムの中では一番(全米で60万枚)のセールスを記録しているようだ。一瞬、アコースティックバージョンかと思ったのだが、元々がアコースティック1本での曲なので、普通にライブバージョンということになる。
Rise Againstの記事では毎回書いている気がするのだが、管理人的にはこのアルバムくらいまでの楽曲が一番メロコア的勢いのある感じで好きだ。(この後の楽曲も別に嫌いというわけではない。)
そういった勢いのある収録曲の中で、この「Hero of War」は13曲中10曲目に収録されており、ラストスパート前の箸休め的なアコースティック曲である。ボーカルのティム・マキルラスの、しわがれたとまでは行かないが、渋めの声がアコギによく合う。別にティム・マキルラスに限らずだが、メロコア系バンドのボーカルの声質というのはアコギによく合う気がする。たぶんメロコアファンとしてはアコースティック曲にはあまり興味が無いかもしれないのだが…。何というか、音楽の学問的世界では決して評価されない声だと思うが、音楽というものの懐の広さというか、自由さというか、自由な楽しみ方があることを勝手に感じている。
ぼちぼち新作か…?
現在最新のアルバムである「Nowhere Generation」がリリースされたのが2021年である。これまでの実績でいうと、大体2~3年毎に新作をリリースしているため、今年かもしくは来年には次作が出るのではないかと期待している。Rise Againstはメロコアバンドの中でも演奏はかなりテクニカルな方だと思うし、上に書いた声の渋さもあってか、大人のメロコア感があって特に好きなのだ。
ちなみに「Hero of War」は直訳すると「戦争の英雄」という意味である。この曲を選んだのは昨今の世界情勢と全く無関係ということはないだろう(想像でしか無いが)。タイトルは「戦争の英雄」だが、たぶん訴えかけていることは、そんなもの存在しない、と言った意味では無いだろうか。Rise Againstの思想的なところから勝手に思っていることだが。「戦争に勝者なんていない」とはよく言うが、それに似たニュアンスだと思う。別にロシアにもウクライナにも縁もゆかりも無いし、自分が言っても何も変わらないが、こんな状況は早く終わって欲しいものだと思う。