「There’s No Future In Optimism」リリース&MV公開
5/30にニューアルバム「Let All That We Imagine Be The Light」をリリースするGarbageだが、同アルバムに収録される「There’s No Future In Optimism」が先行配信リリースされ、MVも公開された。新曲の(シングル)リリースとなると、EP等や過去アルバムのリマスター盤等を除くと、おそらく2021年くらいぶりとなるのではないだろうか。
▼ Garbage – There’s No Future In Optimism (Official Music Video)
▼ There’s No Future In Optimism – Spotify
オルタナティヴの雄
5/30にニューアルバム「Let All That We Imagine Be The Light」をリリースすることが発表され、その中から「There’s No Future In Optimism」が先行配信リリースとなった。スタジオアルバムとしては、2021年6月リリースの「No Gods No Masters」以来、約4年ぶりの新作ということになると思う。個人的には近年はあまり大々的に活動しているイメージが無いのだが、EPや「Bleed Like Me」のリマスター盤等、結構活動していたりするのだ。
もはや説明不要だが、GarbageといえばあのButch Vigも在籍しているオルタナティヴ(グランジも含む)バンドの雄である。1st「Garbage」がリリースされたのが1995年なので、当時のグランジ・オルタナティヴブームからすでに30年近くもその空気感を守り続けているバンドと言えるだろう。すでにブームが去って久しいが、当時熱狂していたファンであれば、今日のGarbageの楽曲を聴くと懐かしさを覚えるだろう。garbageはオルタナティヴというか、もはや”Garbage”というジャンルと言えるようなポジションになっている気もする。もちろんオルタナティヴ的な要素・空気感は楽曲中に多分に存在しているが、別にそれに固執しているわけでもなく、常に変化させながら活動していると思う。
今回リリースされた「There’s No Future In Optimism」のメインはシャーリー・マンソンのボーカルと、打ち込みのドラムスだろう。それに追加で要所要所にギターやベースのフレーズが入るといった構成だ。ギターやベースのフレーズはさほど凝ったものでは無いのだが、ドラムスの電子的な音との対比もあってか、妙に存在感があるものになっている。そしてただシンプルなだけではなく、しっかりと楽曲の中で映えているのはもはやセンスとしか言いようがない気がする。
構成的にA、Bメロがあってサビで盛り上がるという一般的なものでは全く無い。むしろ最初から最後までずっと暗い。それがオルタナティヴであり、Garbageなのだが、今の人にはウケないんだろうなとは思う。別に自分が玄人リスナーとか言いたいわけでは全く無いのだが、Garbageの音楽はそんなにわかりやすいものではない。むしろ暗くどんよりとした曲調の中から、自分好みのフレーズを探し出すような聴き方が正しいとすら思う。グランジ・オルタナティヴのこの雰囲気は、当時の先行きの不透明な世界観を表したものとよく言われるが、だったら今現在もこういった楽曲がブームになってもおかしくない気もする。今だって十分に世の中真っ暗だし、明るい未来も見えていない。