概要
2019年11月に配信リリースされたシングル「KINGDOM」から約1年ぶりとなる新作EP。2020年10月23に配信限定リリースされた。
2020年5月25日にアメリカ合衆国ミネソタ州ミネアポリスで起こった、警察官によるアフリカ系米国人:ジョージ・フロイド(George Floyd)への痛ましい傷害致死事件をうけ、Vo.のジェイソン・エイロン・バトラーはLAでの抗議運動に参加。
最前線での活動を続ける為にのべ13日間ストリート上で生活をしたという。そして、14日目に自宅へ戻ってすぐさま制作へ取り掛かったのが今作『WRONG GENERATION』のスタートとなりました。
(WARNER MUSIC JAPAN)
リリース情報
2020.10.23 配信/075679799395
1. BITE BACK
2. BLOCK IS ON FIRE
3. WRONG GENERATION
4. U WANTED A FIGHT
5. WALK THROUGH THE FIRE
6. FOR THE RECORD ft. Walter Delgado of Rotting Out
7. LAST TIME
8. SUPREMACY
▼Spotify
聴いてみた
「Made an America」「STRENGTH IN NUMB333RS」に続いてメジャー三作目の(ミニ)アルバムとなる本作だが、それに関して少し不安に思う音楽ファンもいるかもしれない。結構知名度も上がり、売れてきたこのくらいのタイミングで急にポップ路線に転換してしまう(そして売れなくなって消える)アーティストも多いという点だ。しかしFEVER 333に関してはその心配は無用だった。
2000年代中盤くらいまでのミクスチャーロックブーム期を彷彿とさせるヘビーなリフにラップという音楽性はそのまま健在だ。FEVER 333の一番の特徴といえばジェイソン・エイロン・バトラーのボーカルだろう。シャウトという一言で片付けてしまうことも可能だろうが、破滅的と言うか、自分の中身を吐き出すようなシャウトだと感じる。
それがより悲痛な雰囲気を帯びているように感じたのは、最初にも書いたように、本作がアフリカ系米国人に対しての一連の問題が背景にあったからだろうか。昨今の日本のメジャーアーティストでこういった背景で曲作りをする人はそういないだろう。もちろん国が違うし、そもそも文化も人種も社会も違うのだから、それが良い / 悪いの話ではないのだが、音楽というのは歴史的にその時の社会問題に対抗する手段でもあった、ということを思い起こさせてくれる。
僕はこの問題について部外者であるし、専門家でもない。知識も無いので何も語ることは出来ないのだが、大好きな音楽がそういった問題について考える、学ぶ機会にもなる。もちろんFEVER 333が正しいとも、国(警察)が正しいともわからない。調べ、考えなくては。
…と、音楽の良し悪しから明後日の方向に向かってしまったが、かつてRAGE AGAINST THE MACHINEを聴いていたような人達にはオススメできる。トム・モレロのような超絶テクはないが、今時のヒップホップと組み合わされた、今時のミクスチャーロックを楽しむことができる。
これまでにリリースされた2枚のアルバムの曲調を気に入っている人ももちろん楽しめるだろう。
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