「Giving Up」MV公開
(ディスク版は)7月リリースとなっているThe Usedのニューアルバム「Toxic Positivity」だが、同アルバムに収録されている「Giving Up」のMVが公開された。
スタジオアルバムとしては2017年にリリースされた「The Canyon」以来となる。
▼The Used – Giving Up (Official Video)
▼Toxic Positivity – Spotify
スクリーモは影を潜めたクリーンな曲
「Giving Up」は一応バンドサウンとではあるものの、ギター・ベースは静かに刻んでいるのみで、どちらかというとシンセ的な電子音の方が目立つ楽曲になっている。しかしこの切ない系メロディーは紛れもなくThe Usedのものだし、何よりもボーカルのバート・マクラッケンが未だにこの声が出せるというのも驚きである。
細かい事情はわからないのだが、「Toxic Positivity」は音楽配信系サイトでは既に聴けるようになっている。一方でディスク版の発売日をAmazonなどで見ると、7月リリースとなっている。まあ製造とか流通とかを気にしなくて良い配信版は先にリリースしてしまおうという感じなのだろうか。
例によってディスクで聴きたい古い人間である管理人は、あえてアルバム全体はまだ聴いていないのだが、これまでに先行リリースされてきた曲を思い出してみても、スクリーモバンドとしてのThe Usedはだいぶ影を潜めているようだ。
別にこのアルバムで始まったことではないが、やはり活動が長くなるにつれて、曲調は確実に変わってきている。(もちろんバンドサウンド全開の楽曲も中には含まれているが。)
別に変わってしまったことを惜しむ気持ちは全く無い。途中から曲調が変わるというのはよくあることだし、それをバンドが選択したのであれば、ファンとしてはそれも尊重して楽しみたいというスタンスである。まあ、どうしても好きなれないパターンもたまにはあるのだが…。
しかしThe Usedに関しては曲調というか音作りが変わったという感じで、メロディーの特徴やその美しさは変わっていない。その点ではかつてのThe usedファンでも受け入れやすいのではないだろうか。スクリーモバンドのはしりとして一斉を風靡したThe Usedだが、最近ではあまり大注目されることは無くなっている気がする。しかしそこはさすがというべきか、変わらずに良質な音楽を作り続けてくれている。今後いつまで活動を続けてくれるのか、もしかしたら突然解散ということもあるかもしれないが、個人的にはいつまでも楽曲を作り続けて欲しいと思っている。
