「People Are Vomit」リリース&リリックビデオ公開
5/19にニューアルバム「Toxic Positivity」をリリース予定のThe Usedだが、同アルバムに収録される「People Are Vomit」が先行配信リリースされ、同時にリリックビデオも公開された。
スタジオアルバムとしては、2017年10月にリリースされた「The Canyon」以来、約4年半ぶりの新作リリースとなる。
▼The Used – People Are Vomit [Official Lyric Video]
▼People Are Vomit – Spotify
いわゆるスクリーモからは離れ始めている?
楽曲としては一貫して、シンプルだがヘビーなギターリフが目立つものになっている。一方でボーカルのバート・マクラッケンの振り絞るようなシャウトは影を潜めていると感じる。これは今作で始まったことではなく、すでに結構前のアルバムからそうではあるのだが。そういった点ではスクリーモというジャンルからは離れていると感じる人もいるかもしれない。
2000年代のスクリーモというジャンル創成期から活動しているThe Usedとしては、そのシャウトが一番の特徴であるからだ。(当時何かの雑誌で、ライブ中にシャウトのし過ぎで嘔吐するというのを読んで、うわぁ…と思ったのを今でもなぜか強烈に覚えている。本作の曲名に”vomit”と入っているのも皮肉というか何というか…。)
しかし楽曲としては紛れもなくスクリーモだと思うのだ。スクリーモというのはハードロックでもない、Nu-Metalでもない、絶妙なところに位置していると思うのだが、「People Are Vomit」は間違いなくその位置に属している。ハードなリフに、どこか哀愁の漂う歌メロ。それは間違いなくスクリーモのそれだ。
マンネリか否か
正直に言って、曲調として過去作と大きく異なる点な無い。(アルバムからはまだこの一曲しか聴いていないので、結論を出すのは早いが。)それをマンネリと感じる人もいるかもしれない。正直、最近はあまりスクリーモというジャンル自体が目立つ存在ではなくなってきているし、飽きられているのかもしれない。
しかし管理人は他の記事でもよく書いているのだが、変わらないことに否定的な印象(マンネリ感)は感じないタイプだ。まあこれは人によると思うし、どちらが良い・悪いの話ではない。しかし前と同じで変わってないと言われても、スクリーモってこういうものなんだよ…としか言いようが無いのだ。
メタルの超絶ギターソロを聴いて、全部一緒だと思う人もいるだろう。しかし皆んなそれぞれ独自の味付けが入っているのだ。同じスクリーモでもバンドによって絶対に特徴はある。素人が偉そうに言ってしまうが、そのそれぞれの特徴を楽しみながら聴くのも音楽の楽しみである。
例えば上の方で「シンプルだがヘビーなギターリフが目立つ」と書いているが、これは間違いなのだ。録音されて綺麗に整形された音源ではどうしてもボーカルに注目が向きがちなのだが、The Usedはそれぞれの楽器の演奏が実はなかなかにテクニカルなのである。それは過去作でも同様なので、その辺も気にしながら過去作を聴き直してみて欲しい。