「Light and Darkness」デジタルリリース&MV公開
初のコンセプトアルバム「THE OTHER ONE」が来月に迫っているBABYMETALだが、同アルバムに収録されている「Light and Darkness」が先行デジタルリリースされ、同時にMVも公開された。
本楽曲のコンセプトは、
光があるから闇があり、闇があることによって輝く世界がある。光と闇が交差する夜、毒され堕ちてゆく先に求めるのは、強い愛に満ち溢れた世界。開いた扉の先に待ち受けるのは希望なのか絶望なのか?
まあ、あくまでもコンセプトなので、それだけ読んでも「お、おう…」という感じではあるのだが、MV(というか使用されているライブ映像)の演出を観てみると、たしかに光と闇をメインの演出として取り入れたものになっている。
▼BABYMETAL – Light and Darkness (OFFICIAL)
▼Light and Darkness – Spotify
EDM感のあるバラード曲
曲調としてはバラードと言って良いだろう。そして4つ打ち+空間系のエフェクトで始まるオープニングはEDM味が強い。とはいえBABYMETALの楽曲ではバンドサウンドだけではなく、そういった電子系の音も多用されてきているので、なんだ方向転換か!?と驚くようなことは無い。
そして1サビから後はしっかりとお馴染み&安定感抜群のバンドサウンドが加わる。ツーバスドコドコも加わるので、メタルファンも心配(?)する必要は無い。ちなみにイントロの雰囲気などは、AMUSE繋がりでPerfume(≒中田ヤスタカ)を彷彿とさせる感じもある。
そしてSU-METALの歌唱力に関しては以前から定評があるが、本楽曲ではイントロの歌い出しからなかなかの低音で始まる。管理人は男なのでわからないが、女性がそれだけの低音を、しかも歌の最初からいきなり出すというのはそれだけで難しいことなのではないだろうか。しかもバラード曲でテンポも低いため誤魔化しも効かない。物珍しさではなく、しっかりとした実力合っての人気であるということが再認識させられる。
大人のBABYMETALへ
この「THE OTHER ONE」からはすでに数曲先行リリースされているが、それらを聴いて一番感じるのは、BABYMETALが完全に大人のアーティストになっているということである。それは別に年齢的なことではなく、楽曲に関してだ。
もはや初期と比べてもあまり意味は無いかもしれないが、やはり若くて元気一杯な少女感を押し出した楽曲が多かったように思うのだが、今作の楽曲を聴いていると、そのコンセプト(?)は完全に消え去っている。完全に人気を確立し、自立し、しかも半端ではない実力を持った大人のアーティストへと変法している。
その雰囲気は「Distortion」の頃からすでにあったものだが、完全にそちら側へ振った形になったと思う。本人達の意向なのか、プロデューサーの考えなのか、あまり裏側を探るのは粋ではないが、完全に成功パターンと言えるだろう。この方向に舵を切ったBABYMETALがこれからどのような楽曲を我々に届けてくれるのか、非常に楽しみである。でもまずは「THE OTHER ONE」のリリースを待ち、じっくりと聴き込んでみたい。
