バンドの自社スタジオ「The Hangar」から解放される、スラッシュ・メタルの凄まじい衝動!
フロリダ州オーランドが誇るメタル・シーンの雄 Trivium(トリヴィアム)が、自社のリハーサル&配信スタジオ「The Hangar」にて収録された「Entrance of the Conflagration」の凄絶なライブ・パフォーマンス映像を公式YouTubeチャンネルにて公開した。自前のスタジオ「The Hangar」では、過去には「Bury Me With My Screams」のMV(🔎関連記事)も撮影されている。
本楽曲は、彼らが2006年にリリースし、80年代スラッシュ・メタルの精神性を現代にアップデートして世界的な評価を決定づけた名盤3rdアルバム『The Crusade(ザ・クルセイド)』に収録されている屈指のスピード・トラックだ。
▶"💡名匠マシュー・K・ヒーフィー(Matt Heafy)率いるTrivium。無観客のスタジオ空間だからこそ一音一音の鋭利さとバンドのグルーヴがダイレクトに捉えられており、結成から長年培われてきた圧巻の演奏精度が惜しげもなく披露されている。"
▼ Trivium – Entrance of the Conflagration (Live At The Hangar)
▼ The Crusade (Special Edition) – Amazon Music
▼ 「Entrance of the Conflagration」も収録されている2006年リリースの3rd「The Crusade」!!
実際の悲劇に着想を得た、人間の精神的崩壊と狂気の深淵
「Entrance of the Conflagration(大火への入り口)」という不穏なタイトルが示す通り、この楽曲はバンドの楽曲群の中でも屈指の重々しく凄惨な背景を背負っている。
英語歌詞の直接掲載は避けるが、テーマの核となっているのは、重度の精神的病理と妄信的な宗教観の混濁によって引き起こされた、ある実際の凄惨な事件だ。理性を失った親が自らの手で愛する子供たちの命を奪ってしまうという悲劇を通じ、人間の心の暗闇に潜む狂気と、二度と戻ることのでかめない崩壊への道筋が静かな冷酷さをもって描かれている。
マシューの荒々しくもエモーショナルなボーカルは、被害者の無念や加害者の妄執が複雑に交錯する不条理な地獄絵図を痛烈に表現しており、単なる刺激的なストーリーテリングを超えて、人間の脆弱さと深淵な闇を聴く者の脳裏に鮮烈に焼き付けてくる。
ツインギターの緻密なハモりと怒涛のスラッシュ・リフ
サウンド面における最大のハイライトは、80年代のオールドスクール・メタルのリスペクトを随所に感じさせる疾走ギターリフと、タイト極まるリズムセクションの完璧な噛み合いだ。
マシューとコーリー・ボーリュー(Corey Beaulieu)によるツインギターが繰り出す高速のソロ回しと流麗なハモり、そしてパオロ・グレゴレット(Paolo Gregoletto)の地響きのようなベースラインが絡み合い、スタジオライブとは思えないほどの圧倒的な密度と音圧を生み出している。
長年の過酷な世界ツアーと日々の鍛錬によって研ぎ澄まされた各パートの分離感は凄まじく、一切の過剰な装飾を排したシンプルなスタジオ空間だからこそ、彼らの素のポテンシャルと楽曲が持つ純粋な破滅的エネルギーがダイレクトに鳴り渡る。
アルバムリリースから年月が経過した今なお色褪せないどころか、成熟したバンドの強固なタフネスによってさらなる凶暴性と威厳を獲得したこのパフォーマンスは、彼らの長いキャリアとメタルへの純粋な献身を証明する貴重な一幕と言えるだろう。
























